こんにちは、Mikiです!ITエンジニアをしながら小学生男児を育てています!ITと教育の狭間で、日々思いを巡らせていることを今日もお伝えしていきます。
先日、私の子供の学校から配布された保健便りの題材が「ゲームの悪影響について」でした。小中学生の親御さんなら一度は目にしたことのある内容だと思いますが…要約すると「ゲームを長時間する子は勉強時間が短い!」「視力が落ちる!」「ゲームの刺激で眠りが浅くなって翌日の授業に身が入らない!」と、ネガティブワードのオンパレード。確かにどれも間違ってはいないんですが…ITエンジニアという職を通じてゲームを見てみると、ゲームは決して「百害あって一利なし」じゃないと思うんですよね。今回は、私が思う「ゲームの持ついい側面」のお話にお付き合いいただけたら嬉しいです!
批判されるゲーム、されないゲーム
そもそも、冒頭のような批判の対象となる「ゲーム」というのは一般的にTVゲーム、携帯ゲーム(3DSなど)、スマホ・タブレットゲームなど、いわゆる「プログラムされたコンピュータゲーム」のことですよね。本来「ゲーム」という言葉には、囲碁や将棋やオセロなどの「ボードゲーム」、トランプやUNOなどの「カードゲーム」、スポーツの試合など、様々な要素が含まれますが、これらは批判されるどころか「知育!」ともてはやされるものも多い。なのに何故コンピュータゲームばかりが槍玉に挙げられるのでしょう?原因の一つに「コンピュータゲームには何もメリットがない」という偏見があるんじゃないかと思いますが、私がITエンジニアとして働く中で思うのは「コンピュータゲーム(以降「ゲーム」)にもメリットはある!」ということです。
ゲームは子供にとって最も身近な「ソフトウェア」!
子供がゲームをするメリットの一つに、「子供にとってソフトウェアが身近になる」という点があると思います。ソフトウェアというのは、コンピュータのプログラムを指す言葉で、「ゲームソフト」はもちろん、パソコンやスマホの「アプリ」や、デジタル家電を制御するプログラムも「ソフトウェア」、近年のデジタル社会には「ソフトウェア」が溢れています。が、今の子供達にとっては身近すぎて、「もっと知りたい!自分も作ってみたい!」って興味がわく機会というのは少ないと思うんですよね。高度な技術に幼少期から触れているため、例えば「携帯電話って、遠くの相手とおしゃべりできるなんてすごい!どういう仕組みなの!?僕も作ってみたい!そんな仕事に就いてみたい!!」って好奇心が湧くタイミングが無いんじゃないかな…と。
その点ゲームはデジタル家電等と違い、「ソフトウェア」が認識しやすいんです。ゲームソフトをゲーム機本体に入れる、あるいはダウンロードして入手するなど、ソフトウェアの概念が分かりやすい。そしてそのソフトウェアがもたらすワクワクや感動!そこから「ゲームってどうやってできてるんだろう?自分も作ってみたい!」って興味が湧いてくれば、もうデジタルの世界へ一歩足を突っ込んだようなもの(笑)。
今のITエンジニアには「ゲーム大好きっ子」出身が多い!?
実際、私の周りのITエンジニア達を見ていると、子供の頃ゲームが大好きだった人がとても多いです。飲み会で子供の頃やったゲームの思い出話に花が咲くこともしばしば。ちょうど1980年代のファミコン全盛期にマリオやドラクエをやりまくった小中学生がそのままデジタルワールドに突き進み、ITエンジニアになった、という流れの人が多いのではないかと推測しています。
もちろん、ゲームに全く興味が無かったITエンジニアの人もいます。ITの将来性に魅せられた、とか、パソコンが好きだったから、とか。「大学の専攻は文系だったけど、就職しやすかったから」という人も同僚に数名います。でも、やっぱり他の業界と比べるとITエンジニアの「元ゲーム大好き少年少女率」は格段に高い印象です。よって、今の日本のIT技術を影で支えているのは任天堂をはじめとするゲーム企業である!と、私は思っています。(大げさかしら?)
良いゲームは「頭を使う」!
それから、ゲームが子供にもたらしてくれる恩恵をもう一つ。ゲームには、とても頭を使うものが結構あるんです。良いソフトを選べば、子供の知育に一役買ってくれるかもしれません。参考までに、私が知育を期待しつつ子供に買っているゲームのジャンルをご紹介!
アクションゲーム
スーパーマリオに代表されるアクションゲームは、クリアしていくにつれて難易度があがり、よく考えないと進めないような工夫が凝らされています。問題をクリアするために熟考することは子供の脳にとってプラスになるはず!
複数人で楽しめるゲーム
すごろく系や対戦系など、複数の友達や家族で遊べるゲームはコミュニケーションツールとしてとても優秀だと思います。一緒に作戦を練ったり、知恵比べの勝負をしたり。「子供は風の子」とは言いますが、天候や体調によって、子供だって家でのんびり遊ぶ日があってもいいですよね。
クリエイティブ系ゲーム
最近とても人気のある「マインクラフト」や「スーパーマリオメーカー」などの「作成系ゲーム」は、コンピュータに思い通りの作品を作り出す命令をするという意味で「プログラミング」と言っても過言ではないです。つまり論理的思考を養うのに最適!私の子供は「スーパーマリオメーカー」をプレイする際、「ここに敵を置いたら難しくなっていいな!」とか「この幅の穴じゃマリオ落ちちゃうからギリギリ届くくらいに…」とか色々ブツブツと考えていて、すごい脳が活性化していそうだなーと温かい目で見ています。
子供に不向きなゲームも・・・
逆に、あまり子供にお勧めできないゲームもあります。例えば「通常プレイ無料」を謳っている課金スマホ(タブレット)ゲーム。無料とはいえ、当然そのゲームにも開発費がかかっているわけで、ユーザの課金で利益を上げる必要があるものがほとんど。で、最初は無料で楽しめるけど、だんだん刺激に慣れてきて、「ちょっとくらいなら…」と、より大きな刺激を買って(課金して)しまう。また、長期にわたり課金させるためにエンディングの設定がないものも多く、達成感もない。自制の利く大人が暇つぶしにプレイするのはいいと思いますが、子供にやらせるのはちょっと危険じゃないかと思います。
(個人的見解も含んであり、すべての課金ゲームが不向きという見解ではございません)
ゲームが日本へもたらす恩恵をお忘れなく!
最後にもう一つ、任天堂やSONYが活躍するゲーム産業は、日本を支える代表的な産業の一つであることにも触れないわけにはいきません。「ゲームなんて子供の遊び」と侮ることなかれ、ゲームは文化の違う様々な国で、幅広い年齢層の人々が楽しめる、非常に市場規模の大きい産業です。その世界市場で戦い続けている日本のゲーム産業は、輸出や雇用など様々な面において日本に恩恵をもたらし、日本のソフトパワーを世界へアピールしているんです。私は子供に「ゲームは悪!」だけではなく、こういったゲームの良い側面も伝えていきたいなと思っています。
あとがき
もちろん学校が懸念するように、勉強そっちのけで何時間もゲームに没頭してしまうのは良くないですよね。各家庭で「ゲームは何分まで」「宿題が終わってから」「子供部屋に持ち込むのは禁止」などルールを決めたうえで、友達や家族で楽しい時間を共有できるのが理想だと思います!そのルールを守らせるのが難しいところですが…(笑)。
それでは、またお会いしましょう!
「ライフスタイルとしての学び」を提供するEdTech Companyとして、最新テクノロジーを活かしたデジタル教育を提供。
マインクラフトやRobloxといった子どもに大人気のゲームを活用したプログラミング教材を提供する「デジタネ(旧D-SCHOOL)」を運営。また、小学校・中学校・高等学校向けにプログラミングやクリエイティブ授業を提供。