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子どもがプログラミングを習う価値って?「世界の優秀な教員10人」の1人【正頭英和先生】に伺いました

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小学校におけるプログラミング教育の必修化から、子どものプログラミング学習の流行が加速しています。
しかし、現在の保護者世代にとってプログラミング教育や習い事は、かなりマイナーもしくはそもそも圏外なものでした。
そのため、突然始まったプログラミング学習に困惑されている方も多く、プログラミングを習うことの「価値」がよくわからない方も多いと思います。
また、プログラミングの価値には気付いているけど、保護者として子どものプログラミング学習との向き合い方がわからない方も多いはずです。

そこで今回は、教育界のノーベル賞といわれる「グローバルティーチャー賞」のトップ10に選出された【正頭英和(しょうとうひでかず)先生】に、「プログラミングの価値」についてインタビューを行いました。
正頭先生流の子どものやる気の引き出し方、プログラミングという親の世代にはなかった習い事との関わり方などについて伺ってみたので、プログラミング教育の必要性がいまいちわからない方、子どものプログラミング学習との向き合い方を知りたい方はぜひご一読ください!

正頭先生_写真

〈正頭英和(しょうとうひでかず)〉
小学校 教諭 / 2019年に「教育界のノーベル賞」と呼ばれる「Global Teacher Prize(グローバル・ティーチャー賞)」トップ10に、世界約150ヵ国・約3万人の中から、日本人小学校教員初で選出される。AI時代・グローバル時代の教育をテーマにした講演も多数。桃鉄教育版のエデュテイメントプロデューサーもつとめる。

現代の子どもは「やってみよう」のハードルが高い

子どものプログラミング学習のお話の前に、子どもの「やる気」についてご紹介します。

2023年の小学生白書によると、77.1%の小学生が何らかの習い事に励んでいます。
参考:https://www.gakken.jp/kyouikusouken/whitepaper/202310/chapter7/01.html

また、プログラミング教育が必修化されたことで、プログラミングの習い事も関心が一層高まっています。
習い事を始めるきっかけとして「子ども本人がやりたがったから」というものが多い一方で、子どもをやる気にさせることの難しさを嘆く保護者さまも多い印象です。そして、正頭先生は以下のように述べています。

正頭先生:現代の子どもたちはやってみようのハードルがとても高いと感じます。「やってみよう」というのは基本的に時間がある子の発想で、現代の子どもたちは昔に比べて暇つぶしの道具がありすぎるんですね。YouTubeもゲームもノーリスクで暇を潰せますから。

筆者の私を含め保護者世代の子ども時代は、インターネットもゲームも普及しておらず、暇つぶしの手段として昼間は外で遊び、夜はテレビを観るくらいでした。そこでふとテレビで興味のあるジャンルを見かけたときや、両親からおすすめされたものは「ひとまずやってみよう」となっていたと思います。

このように、便利なモノやサービスが溢れている現代では子どもの娯楽が増え、ノーリスクで時間をつぶせるコンテンツが山ほど存在するため、新たな「学び」などを「やってみよう」となりにくい環境になっています。

正頭先生流「子どものやる気を引き出す」方法

前述のとおり、現代では子どものやる気を引き出すことが難しくなっています。
さらには、子どものモチベーション維持も各ご家庭で苦労しているでしょう。
このような状況で、子どもたちのやる気を引き出し、自走してもらうための方法を正頭先生から教えていただきました。

正頭先生:子どもたちを自走できるようにするには方程式があって、ゴールと現在地と走り方を示してあげると、やる気が出ます。僕が授業でやっていることは「ゴールはここ、君たちの現在地はここ、走り方はこうだよ、うまくいけば45分でできるかもしれないよ、ではスタート!」というものです。がんばればゴールに手が届きそうというのも大きなポイントですね。ただ、現在地を教えることはとても難しいので、あえて最初に失敗させることで、子ども自身に現在地を示してあげることが重要です。

10年後20年後も幸せに生きる子どもは「好きが多い」子ども

10年後20年後も幸せに生きる子どもになるには、「やってみよう」のハードルが低いことが一つの要因であると、正頭先生は話します。
そして、以下詳しくご説明いただきました。

正頭先生:世の中が劇的に変わっていく中で、10年後20年後にどんな力が必要かというのは僕にはわかりません。ですが、10年後20年後に幸せに生きる子どもはどんな子かというと『好きが多い』子どもであることは間違いありません。
好きが多いとはどんなことかというと、どんなテクノロジーが現れても楽しめる、知的好奇心が高い子です。知的好奇心とは、やってみようのハードルが低いこと、「とりあえずやってみよう」ができることですね。やってみようのハードルが低ければ、色々なものを好きになる可能性が高まります。

「デジタネ」の構成は子どものプログラミング学習における「やってみよう」を引き出しやすい

デジタネ 学習ページ

ここからプログラミングの話に入ります。
デジタネ』は小中学生向けオンラインプログラミング教材で、マインクラフトやロブロックスなど、子どもたちから人気があり、親しまれているゲームを活用したカリキュラムが特徴です。
さらに、カリキュラムはデジタネがオリジナルで開発しており、子どもたちの「やってみよう」を引き出すための工夫がなされています。
そして、上記について正頭先生は以下の見解を話してくださいました。

正頭先生:先ほどもお話した通り、子どもたちを自走できるようにするには、以下3点が重要です。
1.ゴールと現在地と走り方を示してあげること。
2.がんばればゴールに手が届きそうだと理解してもらうこと。
3.現在地を教えることはとても難しいので、あえて最初に失敗させること。
そして、『デジタネ』の構成はこれに近いですね。
できるかできないかわからないけど多分できる。これが子どものやる気を持続させるために重要ですが、『デジタネ』は頑張ればできる!がちょうどよく設計されています。

子どもがプログラミング学習で得られるもの

弊社が運営する「デジタネ」をご利用の保護者さまからよくこのようなご質問をされることがあります。
それは、「プログラミング教育でどのような力が身につくのでしょうか?」というものです。
以前から習い事としてメジャーである「英語・英会話」などは、「英語を理解できるようになった」「英語の授業でつまづくことがない」など、すでに役に立ったという事例が数多いことから、身に付けられるスキルをイメージしやすいでしょう。
反対に、プログラミングの習い事はようやく流行り始めたばかりで、目に見える形で「こんな役に立った!」という事例が多くありません。
しかし、プログラミングは「最も習う価値のある習い事の一つ」と我々は考えています。
そして、上記について正頭先生は以下のように意見を述べています。

正頭先生:一つ言えることは、プログラミング教育はプログラマーを育てる教科ではないということです。プログラミング教育で身に付くのは、試験などで発揮する能力だけでなく、「生きる能力」です。学びにおいて、失敗やミスから経験できることがとても大切ですが、様々な教科の中で「たくさん間違える教科」は間違いなくプログラミングです。プログラミングには「あ、間違えた!」 が無数にあります。
そして『デジタネ』はエンターテイメント性のある空間で学んでいくので、子どもは間違いをネガティブにとらえずに続けられ、それが圧倒的な学びになります。
プログラミング学習でプログラムを組む過程で、子どもたちは必ず数多くの「間違い」を経験します。
そして、間違う度にその原因を探り、解決方法を模索し、自身の理想の作品を完成させます。
子どもたちはこの経験を通して、将来社会に出た後に大きく役に立つ「論理的思考力」や「問題発見・解決能力」「創造力」等のスキルを身に付けることができます。

プログラミング学習における子どもとの上手な向き合い方

ここではオンラインのプログラミング教材を扱うことを前提としていますが、子どもが自宅でプログラミングを習うことで、保護者様は以下のような悩みに直面することがあります。

1.よくわからない「プログラミング」。そもそも子どもに適性があるのか。
2.プログラミング学習のサポートをしてあげたいけど、プログラミングの知識がないから何をしてあげたら良いかわからない。
3..仕事や家事で忙しく、子どもをパソコンやタブレットに向かわせていることに罪悪感を感じる。

子どもが自宅でプログラミング学習を行うからこそ、保護者はこのような悩みを抱えがちです。
そして、この悩みを解決するためのヒントを正頭先生からいただきました。

正頭先生:習い事を続けるにあたって、1〜2回では向き不向きは判断できません。1ヶ月くらいは継続して様子をみたほうがいいですね。
オンラインの習い事は送り迎えがなく、レッスンのように時間が決まっていないので、自分たちで時間をコントロールできるのは時間管理の面でもメリットが大きいです。
PCやタブレットに向かわせている事に罪悪感を持つことよりも、時間ができた時に「どこまでできた?」「どんなことをしたの?」と親が笑顔でいてあげられる方がよっぽど大切です。

このように、子どもを画面に向かわせることに罪悪感を抱くのではなく、時間ができたときに学習の進捗や行ったことを尋ねてあげることで子どもはモチベーションを維持しやすくなるでしょう。
また、子どもが学習でつまづいているときは、プログラミングの知識がなくても時間があるときは「一緒に考えてあげる」ことで子どものやる気に繋がります。

デジタネでプログラミングを習うことの「良さ」

デジタネを長期間続けている子どもの保護者さまからは、「積極性が増した」「時間管理や優先度付けができるようになった」「数学・英語の成績」が上がったという声を多く聞きます。
その要因やデジタネの「良さ」を正頭先生に伺いました。

正頭先生:実際に『デジタネ』を試してみて感じたことは、横軸(楽しい/楽しくない) 縦軸(難しい/簡単)の4象限で考えた時に、一般的に勉強は楽しくなくて難しいもので、その対角線上にあり、簡単で楽しいのが遊びです。僕が理想とする『エデュテイメント』というものは、楽しいけど難しいもの。良い教材というのは「楽しいけど楽じゃない」のです。
デジタネ』はこれにあたり、エンタメ性が高く、入り口のハードルは低いですが、いざ進めていくとだんだん難しくなってくる。中身は非常に骨太で理想の教材と言えるのではないかと思います。

横軸(楽しい/楽しくない) 縦軸(難しい/簡単)の4象限

繰り返しになりますが、『デジタネ』を続けると「とりあえずやってみよう」のハードルが低くなると思います。このハードルが高い現代の子どもたちにとって、好きを増やすためには「とりあえずやってみる」ということが重要です。突出した力を発揮するのは「好き」から始まり、好きを見つけて伸ばすことは子どもにも社会にも良い結果をもたらします
プログラミングが好きな子で、算数が苦手という子は僕は見たことがありません。
好きを伸ばすことで苦手が薄まっていき、プログラミングをすることで他の教科や積極性もつられてあがっていくと言えます。故に、幸せに生きる力を育てることができる習い事だと思いますね。

『デジタネ』はこんな子どもにおすすめ!

これまで、子どものやる気を引き出す方法や、プログラミング教育の価値についてご紹介しました。
そして、「デジタネ」がこれらの役に立つことについて解説を行いました。
そんな「デジタネ」はどんな子どもにおすすめかを最後に正頭先生に伺いました。
ぜひ最後にご一読ください!

正頭先生:ゲームやYouTubeが好きな子はもちろんですが、いま僕が述べてきた子と真逆の、「やってみよう」のハードルが高い子にもおすすめしたいです。引っ込み思案だったり、あまりいろんなことに挑戦しようとしない子はプログラミングをやったらいいんじゃないかな、と思います。アバターが先生なのも子どもには親近感をもってもらえるポイントですね。
オンライン、対面の教室それぞれにメリットがありますが、対面教室はモチベーションの維持をしやすいことが良さです。いい先生を中心とした、子どもに「もうちょっとやってみたい」と思わせる環境や、同じ年頃の子どもたちと一緒に学ぶことでコミュニティへの帰属意識を形成でき、それが安心感につながります。
一方で、オンラインの場合は時間的な制約がなく、良くも悪くも人間関係が発生しないところに良さがあります。いつでもどこでも何度でもできるというのが『デジタネ』のオンラインの魅力で、いわば持ち運べる教室です。わからないことをそのままにせず、自分で止まって何度でもできるというのが良さだと思います。

子どもの好きを見つけて伸ばしてあげるのは社会にとっても良いことです。
そのために大人ができることは、たくさんの経験をさせてあげること。
デジタネ」は子どもの「やってみよう」をのばすことが期待できるので、子どものプログラミングに興味がある方は一度デジタネを試してみてください!
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この記事を書いた人
デジタネ編集部

「ライフスタイルとしての学び」を提供するEdTech Companyとして、最新テクノロジーを活かしたデジタル教育を提供。
マインクラフトやRobloxといった子どもに大人気のゲームを活用したプログラミング教材を提供する「デジタネ(旧D-SCHOOL)」を運営。また、小学校・中学校・高等学校向けにプログラミングやクリエイティブ授業を提供。

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