トピックス Topics お姉さん

ITエンジニアに英語って必要なの!?ママエンジニアが経験から伝えたい事

  • X
  • facebook

こんにちは!小学生の男児を育てながらITエンジニアとして働いているMikiです。今回もプログラミング教育に関心のある皆様に役立つ情報をお届けしたいと思いますので、お付き合い願います!

今回お伝えしたいのはITエンジニアと英語の関わりについて。私たち親世代って、プログラミング→工学系→理系、英語→語学→文系ってイメージがありませんか?なんとなく、この2つって同時に極めても意味無いんじゃないかな~みたいな。

実は私、学生時代にまさにこの考えだったため、理系科目は力を入れて勉強しましたが、英語は完っ全に捨てていました(持っている英語資格は英検4級止まり!)。そして今現在ITエンジニアとして働く中で、英語ができないせいで日々苦労が絶えません…。未来を生きる子供達にはこんな苦労をさせたくない!ということで、ITエンジニアにとってなぜ英語が重要なのかをお話していきたいと思います!

情報も商品も世界発信する時代に!!

IT技術の進歩により、最近では地球の裏側の週間天気予報が瞬時に検索できたり、世界中のアプリ一覧から好きなものをダウンロードできたり、海外で人気のスニーカーが簡単に購入できたりと、情報もソフトウェアも商品も世界中から入手できるようになってきましたよね。ということは、逆に情報の提供者や、商品を提供する企業は、世界に向けて情報発信していくのが当たり前の世界になりつつあるんです。

例えば、市町村や大企業のホームページを見ると、画面の隅っこに「言語切り替え」ボタンがあるのが当たり前になっていますよね。押すと画面の文章が英語(+その他)に切り替わるアレ。ホームページなどのWEB関係の仕事をするITエンジニアにとって、英語ができないというだけで受注できる仕事の幅が狭まってしまいます。

また、ポケモンGOのように世界市場をターゲットにして大成功を収めているアプリやシステムは、多言語化対応をして提供されるのが当たり前。Google、Amazon、Wikipediaなど、世界規模で提供されている便利なサービスを、全く利用したことがない人は居ないのではないでしょうか!?英語ができなければ、システムの多言語化はもちろん、海外にある本社や現地法人とのやり取りもままならないわけで、当然こういった世界規模なシステムに参画することは不可能ですよね。

人材のグローバル化

日本国内向けソフトウェアの開発をメインとする会社に勤めれば、英語ができなくても問題ないのでは!?と思うかもしれませんが、そうとも限りません。近年、「オフショア開発」という言葉をよく耳にするようになりました。簡単にいうと、開発の一部を海外に委託する開発手法です。

国内向けソフトウェアといえど、それを構築する「プログラム」は「コンピュータへの命令」なので、作成するエンジニアの国籍や母国語は関係ありません。近年IT分野の成長が著しいインドやベトナムなどの優秀なエンジニアが、日本企業のエンジニアより安い単価で開発を請け負ってくれるとなれば、経営者としては当然そこに目がいきますよね。

ただ、オフショア開発では海外のエンジニアに開発内容を正確に伝えたり、交渉や進捗会議を行ったりする必要があるため、発注する側の国内の社員には当然高い英語力が求められます。場合によっては現地に赴いて指示、管理を行う社員も必要になってきます。英語もIT技術も高水準という人材は、今やIT企業にとって喉から手が出るほど欲しいキーマン的存在なんです!

最先端技術を駆使する上でも重要!!

もちろん、英語でコミュニケーションできないITエンジニアには仕事が回ってこないのかというと、そうではありません。現に私も何とか仕事にありついています(笑)。ただ、最先端技術を駆使する上で、どうしても英語の文章を読み下さなければならない場面に頻繁に出くわします。

日本で導入実績のないソフトウェアをシステムに組み込むとか、日本語の説明文書がリリースされていない最新バージョンのプログラミング言語を使用した開発とか。そのたびに英語の文献やWEBの情報を引っ張ってこないといけない。私はその都度WEB辞典を駆使してどうにか急場をしのいでいますが、やっぱり英語が得意な同僚には勝てないんですよね、開発スピードや問題解決速度が。情報化社会において、世界中の情報を自分の武器にできるかどうかが、優秀な社員とそうでない社員の分かれ道なんだと痛感する毎日です…。

自動翻訳技術が進歩しているから安心!?

「自動翻訳が進歩しているから、10年後には語学が不要になるんじゃない?」って思われる方もいるかもしれません。確かに、最近の自動翻訳機能で翻訳した文章は以前と比べるとかなり自然な文章に進化している印象。もしかしたら10年後には本やニュースの翻訳はコンピュータまかせでOKになるかもしれません。

ただ、自動翻訳は会話においてはあまり期待できないと私は考えています。会話は言葉の他にジェスチャーや表情など、様々な要素が絡み合って情報をやりとりしているため、単純に音声情報だけでは正確な意思疎通は難しいというのが一点。そして仮に現在のプロの同時通訳レベルまで技術が達したとしても、企業の現場のスピード感を考えると導入は適さないんじゃないかと思っています。

例えば、スポーツのインタビューで

 記者「○○監督、今回の勝因は?」
 同時通訳「ペラペラペーラ?」
 ○○監督「オーペラペーラ。」
 同時通訳「後半の選手のスタミナが云々…」

のように同時通訳を挟んだやりとりは、お茶の間で聞いている分には特に気にならないですが、納期が迫って緊迫している現場の会議でこのような緩慢なやりとりはありえないと思うんですよね。

それにITなどで用いる技術的な用語は一般の辞書に無いことも多く、技術文書に特化した翻訳機能の開発は一般文書に比べると遅れています。時間と共に新しいIT造語が次々と出現するということも、技術文書の翻訳を難しくしている要因の一つです。

これらの事から、将来の自動翻訳技術を過信して子供の英語学習を切り捨ててしまうのは非常に危険だと私は考えています。

まとめ

もちろん英語の重要性が高まっているのはITエンジニアに限った話ではありません。現在でも、高いスキルを保有しているにもかかわらず「英語さえもっと学習していれば…!」と後悔している人が私の周りにたくさんいます。IT技術の進歩によって、10年後、20年後に世界中の人々とのコミュニケーションがさらに重要になってくるのは目に見えています。「大人になって必要にせまられた時に勉強すればいいや~」じゃ遅いです!脳の柔軟性がね、子供と大人じゃもう全然ね、雲泥の差なんです(泣)。

なんだか今回はちょっと私の愚痴っぽくなっちゃいましたが、お付き合いありがとうございました!子供の英語教育について、少しでも皆様の参考になれば嬉しいです。それではまた次回お会いしましょう!

この記事を書いた人
池下裕次(デジタネ(旧D-SCHOOL)エンジニア)

和歌山大学経済学部 / California State University, Fullerton / Master of Science in Education TESOL 卒業

大阪府生まれ。大学卒業後、英語関連出版社にて、和英対訳映画シナリオ本の翻訳・編集を多数手掛ける。代表作として、「ハムナプトラ」「交渉人」「トレインスポッティング」など世界的ヒット作のシナリオ本も担当し、編集長としても活躍。出版社時代に海外研修として米国大学院に留学、英語教授法 TESOL(英語を母国語としない人に英語を教える世界基準の資格)の修士号を取得。その後、塾講師として小学生から大学受験レベルまでの英語と数学を教え多くの子供たちの学びに貢献。現在は、英語だけでなくプログラマーとしてシステム開発も手掛ける。

英語関連資格:TOEIC 970点(990点満点) / MS in TESOL(修士) / 英検準一級

オンライン(自宅)で プログラミング無料体験!
公式LINEの友だち登録限定!デジタネ公式LINEにご登録いただけると、今ならおトクな情報をお送りしています! 公式LINEの友だち登録限定!デジタネ公式LINEにご登録いただけると、今ならおトクな情報をお送りしています!