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ますます進むデジタル社会の中で、将来子供たちがITと共存していくためには!?



はじめまして!今回記事を担当するMikiといいます。
小学2年生の子供を育てつつ、プログラマとして会社勤めをしているママエンジニアです。子育て、教育に役立つ記事をお届けできたらと思います。

IT技術が秒速で進化し続ける昨今、わが子の寝顔を見ながら「この子が大人になる頃、世界はどうなっているんだろう。社会で活躍できる大人になるために、今この子にしてやれることはなんだろう…。」と頭を悩ませる親御さんは多いのではないでしょうか?

今回は、私が各種システム開発に携わる中で見えてきた未来のIT社会への展望、そしてそこで必要とされる人材についてお話させていただきます。

すべてのものがつながる世界

最近、ネットワークにつながる機能をもつ家電が急増しているのをご存じでしょうか?例えばインターホン。これまでは、留守中に「ピンポーン」と鳴った場合、「ハーイ」と返事をすることはできませんでしたよね。(これを悪用して空き巣が不在確認のためにインターホンを鳴らすケースもあるそうです。ご注意を!) それが最近は「ピンポーン」がスマートフォンに通知され、電話感覚で応対できる機能を持つ機種が続々登場しているのです!

買い物に夢中になりすぎて子供の下校時間に家に戻れなかった!なんて時に、スマートフォンで「ごめーん!あと3分で帰るからそこで待ってて!」なんて返事ができたら便利そうですよね。 …うちにも是非欲しい!

他にもスマートフォンでON/OFFを切り替えられるエアコンなど、あらゆる家電がネットワークにつながりつつあります。この流れは、今後さらに拡大していくと思われます。

そして現在実現しつつある自動車の自動運転技術。これもネットワークにつながることが不可欠な技術です。道路の工事情報や路面情報などを受信したり、自動車同士で情報をやりとりして衝突事故を回避したり…。今後、ネットワークを介した情報を駆使することで、人間が運転するよりも自動運転のほうが安全で快適!となるかもしれませんね。

これから先、あらゆるモノがネットワークで「つながる」ことで、人はモノをより自由に、そして快適にコントロールできるようになっていくことでしょう。

ビッグデータの活用

コンピュータの性能は日進月歩で向上しており、ひと昔前では管理しきれなかった膨大な量の情報を管理できるようになりました。このような膨大な情報を指す「ビッグデータ」という言葉を、最近新聞等で目にしたことがある方も多いのではないでしょうか。

Amazonで買い物をすると、「この商品を買った他のお客様はこんな商品も買っています!」「あなたにおすすめの商品はこちらです!」「前に買った消耗品、そろそろもう一度買いませんか!?」と、大変おせっかい…いえ、親切な案内をしてくれますが、これもAmazonで購入された全消費者の膨大な情報を用いたビッグデータの活用例です。

今後も膨大な情報を活用してより便利なシステムが生み出されていくことでしょう。

例えば医療データ。病気になった時、一滴の血液や患部の写真だけで、膨大な過去のデータから類似した症状を検索して病名を判定!そして最新の医療研究結果から最適な薬を決定!といった、医者いらずのシステムが当たり前になるかもしれません。

また、裁判といった、過去の判例や分厚い六法全書を総合的に判断する作業も、ビッグデータと人工知能によって自動化される可能性が大きいですね。

10年後、20年後に必要とされる人材とは!?

IT技術により世の中がますます便利になっていく中で、ITエンジニアの需要は今後さらに拡大していくことが予想されます。

そんなITエンジニアにとって重要なスキルとはなんでしょう?今後、どのようなエンジニアが必要とされるのでしょうか?

私は多くのエンジニアと共にシステム開発を行う中で、開発チームのリーダーを担う優秀なエンジニアにはいくつかの共通する特徴があることに気が付きました。今回はその特徴を3つ紹介させていただきます。

1. 新しい技術を進んで吸収する柔軟性

IT技術の進歩というのは、システム開発に関する技術の進歩でもあります。かつて「画期的な技術だ!」ともてはやされた技術が、数年後には見向きもされなくなるケースも多々あるんです。

20年ちょっと前に登場した小型無線機「ポケベル」、当時は若者の青春ツールとして爆発的にヒットしたのに(おっと歳がばれちゃう)、今ではすっかり携帯電話に淘汰されてしまいましたよね。

ITエンジニアとして活躍し続ける人は皆、新しい技術を習得することに抵抗がない、柔軟な頭脳を持っているように思います。逆に、若手社員の頃に身につけた技術に満足してしまい、新しい技術の習得を怠った結果、社会のニーズに対応できなくなりIT業界を去って行った技術者も数多く見てきました。

新しい技術を追求しつづけるためには「好奇心」が必要不可欠。何事も、必要に迫られてイヤイヤ学習してもなかなか続かないものですよね。

以前NHKの放送で、元陸上選手の為末大さんの「努力は夢中に勝てない」という言葉にフォーカスを当てていました。ITエンジニアの世界においても、新しい技術の習得に夢中になれる人が「勝てる」人材だと思うのです。

2. 新しい「快適」「便利」「楽しい」を生み出す発想力

IT技術により世界がどんどん便利になっていますが、その便利さは全て「こうだったら便利じゃね?」という誰かの思いつきが積み重なって構築されているといっても過言ではないと思います。自分が置かれている環境に満足せず、どうすればもっと便利になるのかというアイディアを出すことができるクリエイティブな人間が、今後IT社会でどんどん活躍していくことでしょう。

ただし、それは実現可能なアイディアを出せるか、という点も重要になってきます。世界旅行に行きたいからといって「どこでもドア」を作ろう!とはなりませんよね…。

実現可能なアイディアを出すということは、実現方法をある程度見通せないとできないのです。前述の「新しい技術の習得」は、この点からも重要と言えます。

3. 論理的思考に基づく緻密さ、正確性

「航空管制システムの障害により数十万人が足止め!」「証券取引所のシステム障害により取引全面停止!」

ここ数年、システム障害による大混乱がメディアを賑わすようになりました。システムが大規模になるにつれて、小さなプログラムミスが会社に莫大な損害を発生させ、一般の人々に甚大な被害を与えるリスクが生じます。しかし、プログラムを書くのは人間ですから、絶対にミスのないプログラムを書くということは不可能です。

ところで、ITエンジニアはいつもプログラミングをしているというイメージを持っている方もいるかもしれませんが、そういうわけではありません。システム開発には大きく分けて「設計」「実装(プログラミング)」「試験」の3種類の工程があり、実はプログラミングをする期間というのは全開発期間の半分もない場合がほとんどです。大規模なシステムほど「試験」に長い期間を設け、どんなケースにおいても問題が発生しないよね?というチェックを入念に行います。

ここで重要なのが「どんなケースにおいても」というパターンを漏れなく抽出すること。試験パターンの漏れがあると先ほど紹介した大規模システム障害につながってしまうわけです。

「もしこのタイミングでこの操作が行われたら?」「その時同時に別の人が別の操作をしたら?」このように物事を筋道立てて考えることを論理的思考(ロジカルシンキング)といいますが、ITエンジニアは論理的思考に基づき、システムをあらゆる方向からチェックし、問題が発生しないシステムを提供しなければならないのです!

様々なシステムが今よりさらに巨大化していくことが予想される未来において、論理的思考に優れた人材は必要不可欠になっていくことでしょう。

ITエンジニアだけじゃない!「つながる社会」に乗り遅れないために!

とはいえ、「うちの子はサッカー選手になりたいって言っているし…」「将来ITエンジニアになるか分からないし…」と、幼少期からのIT教育に消極的な親御さんもいるかもしれません。しかし私は、無限の可能性がある子供たちにこそ、ITの世界を覗いてほしいと思うのです。

最近多くの回転寿し屋が導入しているタッチパネル注文システムをご存じでしょうか?「欲しいネタが回ってこない」「店員を大声で呼ぶのは恥ずかしい」など数々の不便を一掃した、画期的なシステムに衝撃を受けた方も多いのでは。「寿司」+「IT技術」という、一見結びつかなそうな両者が回転寿しに革命を起こしたと言えるでしょう。

これと同じように、今後どんな業種でもIT技術によるイノベーション(変革)が起こる可能性が大いにあります!そんな社会において、IT技術の基礎が身についている、IT技術の無限の可能性を知っているということが、新しいアイディアを生み出す核となるはずです。それを具体化するのはITエンジニアの仕事ですが、アイディアを生み出し、導入に踏み切る先進的な発想はどの業種でも必ず重要になってきます。IT技術は「国語」「算数」に並ぶ一般教養になると言っても過言ではないかもしれません!

まとめ

IT社会の今後の展望、そして求められる人材についてご紹介しました。

次回の記事では、「10年後、20年後にIT社会で活躍するために、今子供たちは何を身につければいいの?」という点についてお伝えしたいと思います。

この記事を書いた人
デジタネ編集部

「ライフスタイルとしての学び」を提供するEdTech Companyとして、最新テクノロジーを活かしたデジタル教育を提供。
マインクラフトやRobloxといった子どもに大人気のゲームを活用したプログラミング教材を提供する「デジタネ(旧D-SCHOOL)」を運営。また、小学校・中学校・高等学校向けにプログラミングやクリエイティブ授業を提供。

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