みなさまのお子さんは日常的にインターネットを利用していますか?
インターネットの普及が十分に行き届いている日本では、ネットトラブルが毎日のように起きています。
そんなネットトラブルを避けるために必要なのがネットリテラシーです。
とくに、まだ判断力が未熟な子どもは、インターネットを利用するリスクが高いため、親による教育が欠かせません。
そこで本記事では、ネットリテラシーの基本的な情報に加え、ネットトラブルから子どもを守る方法を紹介します。
自分自身と子どものネットリテラシーを高め、さまざまなリスクから身を守りたい人はぜひ参考にしてください。
ネットリテラシーとは
ネットリテラシーとは、インターネットリテラシーの略で、インターネット上の情報を正しく理解し、適切に扱うことです。
インターネットの発展により、さまざまな情報を簡単に取得できる便利な社会になりました。世の中のどこを見渡しても、多種多様な情報に溢れています。
そんな社会を生きていくうえで、年齢に関わらず必要になってくるのがネットリテラシーです。
ネットリテラシーが低い人にふりかかる3つのリスク
①詐欺行為による被害
ネットリテラシーが低いと詐欺行為による被害を受けやすくなります。
たとえば、フィッシングサイトと言われる詐欺サイトでは「激安商品」「本サイト限定の商品」などと偽って模造品を販売しているため、高額な商品を誤って購入してしまうリスクがあります。
また、正常なアプリと見せかけてマルウェア(有害なソフトウェア)をインストールさせるといった詐欺も増加しています。マルウェアに感染すると自分だけでなく、他人にも迷惑をかけてしまうため注意が必要です。
今後もインターネットとデジタル技術の進化に伴い、さまざまな詐欺サイトやウイルスが生まれるでしょう。
②気付かないうちに法を犯してしまう
ネットリテラシーに関する知見がないと、気付かないうちに法を犯してしまう可能性があります。
よく見られるのは、著作権のある絵画やポスターなどを撮影し、SNSに投稿してしまうケースです。
また、読み手が誤解してしまうような文章や写真などを投稿することで、名誉棄損であると訴えられるケースもあるでしょう。
さらに近年では、SNS上での誹謗中傷がきっかけとなり、大きな事件に発展するケースもあります。
そういった事件も、ネットリテラシーが低いことにより巻き込まれるリスクの一つと言えるでしょう。
③シェアレンティングにより子供が被害を受ける
シェアレンティングによる被害とは、SNS上にアップした子どもの写真がきっかけで犯罪に巻き込まれることです。
たとえば、子どもが公園で遊んでいる写真を何気なくアップした際、公園の一部から場所を特定され、ストーカーや誘拐などにつながることがあります。
誘拐に発展するケースはほとんどありませんが、写真から得られる些細な情報が詐欺や事件などにつながるケースは非常に多いです。とくにSNSアカウントを公開している場合は注意しておきましょう。
子どもに教育する前に知っておきたいネットリテラシーの基本
①情報を発信する際のネットリテラシー
情報を発信する際には、いくつも注意しておくべき点があります。
たとえば、写真をインターネット上にアップする際、注意すべき点は背景だけではありません。
背景に写真が写ってなかったとしても、画像データに含まれるExif(イグジフ)によって場所を特定される可能性があるためです。
Exifとは、画像に含まれるデータ要素の一つで、読み込むことによりいつ、どこで写真撮影されたかが分かるものです。とくにGPSを搭載したカメラを利用する場合は、写真の撮影地点が記載されている可能性があるため注意しておきましょう。
また近年においては、よく「炎上」というワードを耳にすることが多いかと思います。炎上は、著名人だけに降りかかるものではありません。ネットリテラシーが低いと一般人であっても炎上のリスクがあります。
一度炎上してしまうと社会的な制裁を受けることもあるため「就職できなくなる」「結婚しづらくなる」など、さまざまなリスクを負うことになります。
炎上を阻止するためには、情報を発信する前に一度「誰かを傷つけないか」「誰かのプライバシーを侵害していないか」などと考えることが重要です。
相手の顔が見えないインターネット上だからこそ、より慎重で気遣いのあるコミュニケーションが求められます。
②情報を取得する際のネットリテラシー
情報を取得する側にもネットリテラシーが求められます。
たとえば、インターネット上にある情報は、すべてが正しいわけではありません。中には、誰かが憶測で作り上げた情報もあります。
分かりやすい例で言うとWikipediaです。
Wikipediaに掲載されている情報は、インターネット上の情報をまとめたものであるため、必ずしも正しい情報であるとは限りません。人物について書かれたページであれば、その人物にしか情報の真偽は判断できないでしょう。
このように、インターネット上には「正しいように見えて、実は真偽が定かでない情報」が散乱しています。
中には、他者を騙す目的に作られた偽の情報もあるため、取得する側には高いネットリテラシーが求められます。
子どものネットリテラシーを高める方法
①インターネット利用時のルールを作る
子どもがインターネットを利用する際のルールを作ることで、危険から子どもを守りつつ、ネットリテラシーを高めることが可能です。
具体的なルールの例は次のとおりです。
- 使えるSNS・Webサイトを限定する
- 時間帯や利用時間を制限する
- SNSで使える機能を制限する
たとえば、Instagramの場合、写真やストーリーの投稿を子どもに任せ、メッセージ機能を親が管理するといった方法があります。
また、ルールを作る際に「なぜこのルールが必要なのか」を子どもに伝えることで更にネットリテラシーを高められます。
②ネットリテラシーに関する動画を見て一緒に学ぶ
もっとも手っ取り早く、確実に子供のネットリテラシーを高める方法は、子ども向けの教育動画を見ることです。
教育動画は視覚的にネットリテラシーを学べるため、子どもでも理解しやすいという特徴があります。
デジタネでは、インターネットを利用する子どもが被害者・加害者にならないようにと作られた「ネットリテラシーを身につけることができるコース」をご用意しています。
弁護士監修のもと楽しく、正しい情報が得られるようになっていますので、ぜひご覧ください!
子どもをネットトラブルから守る方法
ネットトラブルから子どもを守るために効果的な方法(機能)は「ペアレンタルコントロール」「フィルタリング」の2つです。
ペアレンタルコントロールとは、子どもが利用するスマートフォンの機能を管理することです。たとえば「課金の制限」「閲覧できるサイトの制限」などを端末の設定上で行います。端末上で設定ができない場合は、専用のアプリやソフトをインストールしましょう。
もう一方のフィルタリングとは、怪しいサイトへのアクセスを制限する機能です。スマートフォンの場合は、携帯会社がサービスとしてフィルタリング機能を提供しているため相談してみましょう。
パソコンで設定する場合はフィルタリングソフトを利用するとよいです。ウイルスの感染予防にもなるため、子どもが利用する場合は設定をおすすめします。
楽しくネットリテラシーが学べる書籍3選
①池上彰さんと学ぶみんなのメディアリテラシー
引用元:楽天市場
「池上彰さんと学ぶみんなのメディアリテラシー-知っていると便利知らなきゃ怖いメディアのルールと落とし穴-」は、ネットリテラシーやメディアリテラシーを楽しく身に付けられる本です。
3冊セットとなっていますが、1冊でも十分ネットリテラシーを学べます。
イラストがメインとなっており、ページ数も47ページと少ないため小学生でも楽しく読めるでしょう。
出版社:学研プラス
学べること:テレビと広告の関係、マスメディアの作られかた、インターネットの仕組みと特徴
価格:3,080円(税込)
②13歳からの「ネットのルール」 誰も傷つけないためのスマホリテラシーを身につける本
引用元:Amazon公式サイト
「13歳からの「ネットのルール」 誰も傷つけないためのスマホリテラシーを身につける本」は、ネットリテラシー講師として全国の学校を公演してまわる著者が、生徒と保護者からの質問をまとめて紹介している本です。
本書では「SNS上で起きたトラブル」「スマホ依存」など、子どもにとって身近な問題を事例付きで紹介しています。
質問形式であるためサクサク読めますが、小学校低学年の子どもにとっては内容が少し難しいです。
まだテキストでの理解が難しい場合は、次に紹介する本を参考にしてみてください。
出版社:メイツ出版
学べること:フェイクニュースの見分け方、ネットの個人取引でだまされた時の対策、フィルタリングの必要性
価格:1,793円(税込)
③5分でわかる安心ネット術
引用元:Amazon公式サイト
「5分でわかる安心ネット術」はマンガでネットリテラシーを学べる本となっています。
内容がすべてマンガであるため、子どもから進んで読んでくれる可能性が高いです。
内容も本質的で、ネットリテラシーの基礎を学べるものとなっています。大人が見ても勉強になる内容になっているため、子どもと一緒に楽しく読みたい人にも向いているでしょう。
出版社:Gakken
学べること:インターネットとは?、インターネットの危険、インターネットを利用する際のルール
価格:990円(税込)
まとめ
本記事では「ネットリテラシーの基本」「ネットトラブルから子どもを守る方法」などを紹介しました。
インターネットは便利な反面、さまざまな危険が潜んでいます。
大人でもトラブルに巻き込まれるケースが多々あるため、子どもが利用する際にはより一層の注意を払わなければなりません。
ぜひネットリテラシーについて理解し、子どもをネットトラブルから守ってあげてください。
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「ライフスタイルとしての学び」を提供するEdTech Companyとして、最新テクノロジーを活かしたデジタル教育を提供。
マインクラフトやRobloxといった子どもに大人気のゲームを活用したプログラミング教材を提供する「デジタネ(旧D-SCHOOL)」を運営。また、小学校・中学校・高等学校向けにプログラミングやクリエイティブ授業を提供。